明朗幼稚園の設立は昭和10年。
このたびの卒園式は第79回目。
卒園証書は、今回までで3545号。
こんなにも多くの方々が、このお御堂での卒園式を経て世界に大きく羽ばたいていかれました。
そして今年の年長組22名が、いよいよ羽ばたいていく日がやってきました。
私も卒園生の一人ですが、卒園式の入場BGMは当時と同じで、これを聞くととても懐かしい気持ちになります。
そして「私にもこんなかわいい頃があったんだなあ」とか、「いやほんとにあったんだろうか」とか、
色々考えます。
そのBGMの中、卒園児が一人ずつ、ののさまにお供えするためのロウソクやお花を手に入場します。
ご存じの通り明朗幼稚園の生活は、朝の挨拶から帰りの挨拶まで、常にののさま(阿弥陀如来)が中心です。
ののさまに見守られながら、子どもたちは成長してきたともいえるでしょう。
今日の卒園式だって同じ、ののさまへのお参りから始まります。
でもこのメンバーでお参りするのは今日で最後かもしれませんね。
みんな一緒に、このお御堂で大きくなりました。
園長挨拶
園長挨拶での言葉
「お父さんお母さんがた。子ども達とぜひお相撲をとってあげてください。そして抱きしめてあげてください。」
子どもたちにとって、お父さんお母さんの腕の中は、一番温かくて一番安心できる一番居心地がいい場所。
これから様々な嬉しいこと楽しいこと、悲しいことつらいこと沢山あると思います。どうかそんな時は抱きしめて、あたたかい居場所をつくってあげてください。お父さんお母さんにしかできないことですよね。
卒園証書授与。ひとりひとりに園長から手渡しました。
卒園記念品贈呈。電子ピアノ。大切に使わせていただきます。
在園児代表挨拶
卒園児代表挨拶
去年は送り出す側でした。あっという間にひまわり組の一年は過ぎ去った。
肝だめしも、バルーンも、遠足も、みんなみんな大切な思い出です。覚えててほしいなー。
卒園児保護者代表謝辞
お父さんお母さん方。
お子さまが卒園されても、明朗幼稚園はここにあります。そして人間もおります。
いつでも気軽におこしください!
さあ、歌が始まりました。歌の力は強烈。何気ない言葉がメロディにのって強く心に響きます。
「♪いつのことだか思い出してごらん。あんなこと、こんなこと、あったでしょ。
うれしかったこと、おもしろかったこと、いつになっても忘れない♪」
強く心に響いたら、その力で涙が溢れてきます。
担任の片渕先生、号泣。響く響く。
歌はほんとに不思議。心にガンガン響きます。私もひそかに涙を流していたのは内緒です。
さて、いよいよ卒園式も終わりが近づきました。
最後は在園児が花道をつくって卒園児を送り出します。
在園児、特にばら組さんたちは、「いよいよ自分たちの時代到来!」という感じで拍手喝采で見送っているように見えました。去年はそんな感じでひまわり組のみんなが見送っていたような気がします。
一人ひとりの顔、お御堂を出たところで眺めていましたが、今まで見たことがないような大人っぽく、また晴れ晴れとした顔に見えました。
みんなの目にはどんな未来がうつっていたのかな。みんなどんな大人になるんだろう。
明朗での時間が、形にあらわれなくても深いところで、少しでもみんなの未来の支え・土台になっていれば最高です。
最初にも書きましたが、今年は昭和10年以来、第79回目の卒園式でした。
普段私がお御堂で何か色々していましたら、
「私は明朗幼稚園の卒園なんです。久しぶりに懐かしかったからお御堂に寄ってみました」
という方が、老若問わずよく来られます。
卒園児のみなさん。
みなさんにとって明朗幼稚園は、社会に初めて触れた人生の原点ともいえる場所でしょう。
だから、みなさんが何歳になっても、いつでも帰ってきていい場所なんです。
これから生きるにあたって、言ってまわりたいような嬉しいことや、誰にも言えないような辛いことがあると思います。そんな時はぜひ明朗幼稚園に来てほしい。
大きくなったみなさんと、一緒にそのことを語り合いたいです。
そして保護者の皆さま。
みなさまにとっても、親としての原点の場所といえるのではないでしょうか。
子ども達同様、いつでも明朗に寄っていただければ、本当に嬉しい限りです。
いつでも何歳になっても、誰もが帰ってこれる場所。それが明朗幼稚園です。
卒園生のみんなには本当に色々なことを教わりました。
心から有り難う。
そして、「また会おう」 <ひ>